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eyes to me~ 私を見て
第63章 片恋の終わり
 健人と暗黒が警備隊を伴い、担架を持って走って来た。

「お待たっせ――す!……真理さん、デカイから担架ギリギリっすね」

「お兄ちゃん、頼むわよ?」

 マイカに言われ、健人は腕捲りをする。

「おうっ!合点だ!」

「え――と、健ちゃんはそっち持って、君らはそれ!……いち、にーさん!」

 暗黒の音頭で、皆で協力し、真理を担架に乗せた。

 マイカは真理の脈拍をはかる。

「一時的に気を失って……というか寝てますね。特に具合が悪いわけじゃないと思いますけど……念の為に救護テントに連れていきますか?」

 由清は、胸を押さえて黙っていた。するとマイカに訝しげな視線を向けられる。

「――由清さん?」

 そこで由清は我にかえった。

「あ、ああ……俺ら、もうリハーサルだし、それに乗せたままステージの袖の所にでも置いといて。今に起きるでしょ」

「りょーかい!さあ、運ぶぞ皆の衆!」

 健人達は担架を持ってステージまで小走りする。

「わっしょい!」

「わっしょい!」

「ちょっと!お神輿じゃないんだから!」

 マイカが怒鳴った。

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