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eyes to me~ 私を見て
第64章 獣と獣の対決
 受付嬢に呼ばれた守衛が血相を変えて走ってきた。他にも騒ぎを聞き付けた野次馬がわらわらと寄ってくる。

 守衛は、ずれた眼鏡を指で直すと、西野を見て仰天する。

「き、君……何をして……貴方たちも何をっ」

 西野は、一瞬眉を歪めて舌打ちし、受付嬢の方を向く。

「……余計な事を……あんたってろくな仕事が出来ないのね……」

 西野の笑顔と言葉のギャップに、居合わせた人々がざわついた。受付嬢も青ざめる。

 西野は人々をぐるりと見渡すと、芝居の台詞のように言った。

「皆さん……大丈夫よ。これはショーなの……

そうよ……私の人生なんて……安っぽいショーと同じ……うふふ……」

「み……未菜?」

 

 増本は彼女の声色が沈んでいることに気づく。そして、鋭い瞳に睨まれて息を呑んだ。

「役たたずばかり……あんたもよ――!」

「未菜――!?」

 綾波は、ドアの向こうに増え続ける人々を見て不敵に笑う。

「ギャラリーが増えてきた……大勢の人間を前にパフォーマンスをするのが好きだろう?丁度いいじゃないか」

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