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eyes to me~ 私を見て
第65章 castle in the air

美名も、鼻の奥がツンとしてまた泣きそうになった。
今日は色んな意味で涙腺を刺激されてばかりいる。
「これからも頑張ってください!」
「ありがとう……!」
美名達は、再び握手を交わし、二人が自分達のスペースに戻るのを手を振り見届けた。紅の色をした空は既に濃紺になり、会場の照明が煌々とついている。見事な満月と、一番星が空に姿を現していた。
「うお――夜の野外ってなんか良いな~」
真理が天を仰いで背伸びをした。
「うん……最高のロケーションだね」
由清もご満悦な笑みを浮かべている。
「――へぷしっ」
寒気に襲われ、美名はくしゃみをした。
昼間、太陽が出ていた時間は暑いくらいだったが、流石に冷たい風が出て来た。
「冷えちまうし……出番まだし、中で見てようぜ」
真理が、自分のジャケットを美名に羽織らせて、皆で戻ろうとしたその時。
照明が突然落とされた。歓喜のどよめきが起こると同時にステージ中央にスポットライトが当たる。
スポットの中でマイクを手に、悠然と手を振るのは、ヤモリその人だった。
今日は色んな意味で涙腺を刺激されてばかりいる。
「これからも頑張ってください!」
「ありがとう……!」
美名達は、再び握手を交わし、二人が自分達のスペースに戻るのを手を振り見届けた。紅の色をした空は既に濃紺になり、会場の照明が煌々とついている。見事な満月と、一番星が空に姿を現していた。
「うお――夜の野外ってなんか良いな~」
真理が天を仰いで背伸びをした。
「うん……最高のロケーションだね」
由清もご満悦な笑みを浮かべている。
「――へぷしっ」
寒気に襲われ、美名はくしゃみをした。
昼間、太陽が出ていた時間は暑いくらいだったが、流石に冷たい風が出て来た。
「冷えちまうし……出番まだし、中で見てようぜ」
真理が、自分のジャケットを美名に羽織らせて、皆で戻ろうとしたその時。
照明が突然落とされた。歓喜のどよめきが起こると同時にステージ中央にスポットライトが当たる。
スポットの中でマイクを手に、悠然と手を振るのは、ヤモリその人だった。

