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eyes to me~ 私を見て
第66章 eyes to me~私を見て

警備員が社内の保管庫にあった衣装を差し出した。
「そのままじゃ風邪をひいてしまうよ。こんな物しかないが、濡れ鼠よりいいだろう?」
警備員がよこしたのは真っ白なタキシードだ。
「タキシードはともかく、フリルのブラウスは……いかがなものかな」
(この手の物は、由清ならピッタリだろうがな……)
堺とペコはにんまりと笑い、綾波の両腕を掴む。
「えっ?」
吃驚して目を丸くする綾波に、堺は何度も頭を下げる。
「綾波さん、許して下さい!」
ペコは、爛々と目を輝かせて高笑いした。
「さあ――騎士様のお着替えターイムよ~!オーッホホホホ」
智也が深く溜め息を付いて、綾波に詫びた。
「すまん……綾波」
「ごめんね、お兄さん!ちょっとじっとして――!」
警備員が、綾波のズボンのベルトを外した時、綾波の絶叫がビルにこだました――

