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第66章 eyes　tｏ　me～私を見て

　美名は、二人と顔を見合わせて笑う。



｢ありがと！……そう、このドレスね、妹と、そのお友達が作ってくれたんだけどね？

　おしとやかに、大人しく歌って下さい、て言われた事、すっかり忘れてたよ！アハハ！｣



　美名がドレスを摘まみ、その場で激しく足踏みすると、笑いと、拍手が起こる。



｢皆、知っていると思うけど……プリキーには……私には、色々な事があって……

決まりかけていたお仕事が、無くなってしまったり……

　……でも、私、諦めたくなくて……

昔から追いかけていた、ステージで歌う夢をどうしても諦められなかった。

それに……私を見付けてくれた、綾波さんの為にも……｣



　涙が込み上げ絶句してしまうと、客席から大きな歓声が上がる。



｢ヒメちゃ――ん！｣

｢頑張れ――！｣