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eyes to me~ 私を見て
第66章 eyes to me~私を見て

「……あ~!」
突然、真理がベースを激しく鳴らしながら吼えて、会場じゅうがひいた。
「真理――っ!何をしてるのさ!お客さんが怖がってる!」
由清がスティッキを投げると、真理の頭に命中する。
「あいて――っ」
真理が頭を押さえて踞ると、爆笑が起きた。涙ぐんでいた美名も吹き出す。
「もうっ!何やってんの~?コントやりに来たわけじゃないし!」
「ほら!笑った!美名が笑ったぞ――!うおお!」
真理はスティッキを拾うと、由清の方へ投げ返した。
「お――っとぉ!」
由清が片手で鮮やかにキャッチすると、溜め息と黄色い声が飛び交う。
由清は、それに応える様に王子スマイルで手を振った。すると、更に大きな悲鳴が起きた。

