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eyes to me~ 私を見て
第66章 eyes to me~私を見て




「名前が一致するのは……」



 智也の手元の書類を、皆が固唾を飲み後ろから覗き込む。



「――こいつか」



 智也の指が、ある男の写真で止まった。

 綾波が、焼ききるのではないかと思う程の燃える目で、写真を見つめる。



「高幡 道哉(たかはたみちや)二十六歳。東京都〇〇区在住。

三年前より勤務……か」



 小さな四角の写真に収まるその人物は、頬のこけた、一見気の弱そうな頼り無さげな顔だ。口角が下がり気味で、何か全ての事に憤懣を持ち鬱屈している様にも見えてしまう。



「西野の狂信的なファンだとすれば、ニュースを聞いて、西野に同情して……」



 堺が呟く。



「同情を通り越して、怒りを感じているかも……そして、その怒りは……」



 ペコが青ざめ、口を掌で押さえ絶句した。



「美名さんに向けられる可能性があるな」



 智也はきっぱりと言い切る。

 綾波は、無言で拳を握り締め、前を見据えた。



(――間に合ってくれ……美名……!)





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