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eyes to me~ 私を見て
第66章 eyes to me~私を見て




 ハザードランプが点滅するタクシーに全員が乗り込んだ。



「運転手さん、出来るだけ急いで下さい」



 緊張を含んだ智也の口調に、綾波が眉をひそめる。



「どうした……何か問題でも?」

「これを見てくれ」



 渡された書類を読み進めるうちに、綾波の指先には力が込められて血の気を失い白くなっていく。

 唇を噛み締める綾波をミラー越しに見ながら、智也が淡々と言った。



「調査が確かなら……今の状況は限りなく危険だ。

公会堂の正規スタッフは何人かいるが……どいつだろうな」



 智也は、スタッフの名簿を出した。

 当日飛び込みのボランティアに関しては、身分証のチェックをその場でして控えを取る方式だ。準備から関わるスタッフには、顔写真と身元が分かる書類を提出させていた。

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