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eyes to me~ 私を見て
第66章 eyes to me~私を見て
美名が、苦しそうにまた息を漏らした。
その吐息が綾波を切なく狂わせる。
長い髪を掻き抱き、身体中で美名を抱き締め、囁いた。
「……美名……っ」
「――あっ……」
唇が美名の耳朶に触れたのだろうか。悩ましく瞳を潤ませて小さく啼いた。
綾波は、思わず掌で美名の領(うなじ)を撫で上げながら、唇を這わした。
美名は、うっとりと綾波に任せていたが、ふと、周囲の雰囲気に気付き、我にかえり真っ赤になる。綾波を押し退けようとするが、彼が許すはずがなかった。
美名の首筋を這っていた唇は、胸元に移動して、敏感な場所に触れようとしていた。
「ヒャアアアアア――っ」
ペコの耳をつんざく様な悲鳴が部屋に響く。堺と智也はしきりに咳払いをする。それでも綾波は美名を離そうとしない。