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eyes to me~ 私を見て
第66章 eyes to me~私を見て
触れあった時、甘い電流が身体に走った。
綾波は、美名の愛しい香りを感じた途端、彼女が痛みで声を漏らしてしまう程の力で抱き締めてしまう。
柔らかい腕が、長い滑らかな髪が、腕の中で微かに感じる小さな吐息が、綾波を狂おしい恋情の中へと引き摺り込んで行く。
美名もまた、乾ききった焼けた砂が水を瞬く間に吸い込み、再現なく欲しがる様に、綾波にしがみついた。
遠くから聞こえるアンコールの声に、サイレンの音が混じる。
ふたりは、周囲の状況を忘れ、お互いの熱い想いに溺れた。