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eyes to me~ 私を見て
第67章 エピローグ
美名は、ベッドの上に正座して、三つ指を付いて頭を下げた。
「……ふ、ふふふ二日酔い……じゃなくて!ふつつか者ですがっ……!
ふつつか者に申し訳ないくらいおっちょこちょいでそそっかしい私ですけど……あれ?大体、ふつつかっててどういう意味」
「ぷっ……くくく」
綾波は、我慢が出来なくなり、また笑ってしまう。
真っ赤になった美名に頭をポカリと殴られた。
「もう――っ!ちゃんとまじめに聞いてよ!バカっ!」
「はいはい……すまん……さあ、どうぞ?」
綾波は、美名を抱き上げて膝の上に座らせ、二人は至近距離で見つめ合う。
目の前に綾波の瞳がある事に照れる美名は、どもりながら言った。
「綾波……つ、剛さん……っ!私の、旦那さまになって下さい――っ!」
最後のほうは絶叫だった。
よく通る美名のハイトーンボイスは、使いようによっては凶器になる。
綾波は耳がキンキン痛むのをこらえ、美名の左手の甲に口づけた。
「分かりました……旦那さまになってあげるから……俺の奥さんになって下さい」
今度は、美名が吹き出す。