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eyes to me~ 私を見て
第16章 愛を囁く騎士、揺れる歌姫
 明るい中にもふとした哀愁を感じさせるミディアムテンポのナンバーを、翔大が美名の隣で歌う。
 いつもの熱情を込めたボーカルではなく、さらりと優しげに囁く様に。
 ワンコーラス終わるともう一本のマイクを渡され、目で促され、美名も歌う。
 二人の声が重なる。




『you take my breath away
 愛してるよ 息が出来ない位に
 言葉にするのも もどかしいんだ

 I think of you and
 I'm living out my fantasy

 何をしていても
 この恋を想うけれど

 君も……そうなの?』


 歌いながらふと目が合い、美名はドキリとしてマイクを落としてしまった。
 ハウリングの音がキーンと響き、慌ててマイクを拾い上げた時、身体がふわりと暖かくなる。
 翔大の腕が美名を抱き締めていた。

「……し、しょう君」

 胸を押すけれどかなわない。
 翔大の指が髪を撫でてくすぐったい。
 息が耳にかかりビクリとすると消え入りそうな呟きが聞こえた。

「ゴメン……美名……もう少しだけ……」

 カラオケの曲はクライマックスのパートが鳴っている。
 空(そら)で歌詞が浮かぶ位に良く聞いていたラブソング。
 あの頃の出来事までが蘇ってくる。
 翔大もそんな事を今考えているのだろうか。

 そして最後のフレーズがリフレインされる。


『Love me do
 Love me do
 どうか 私を 愛して
 Love me do
 Love me do』




 美名は、先程の電話の出来事を頭から追い出すかの様に、翔大に抱き締められながら口ずさんだ。





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