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eyes to me~ 私を見て
第16章 愛を囁く騎士、揺れる歌姫
「綾波さん、から?」
いつの間に、隣に翔大が立っていてビクリとする。
目を合わさずに美名は頷いた。
「俺と一緒だって言わなかったの?」
「……」
「そう……」
翔大は魅惑的に微笑むと手を伸ばしてきた。
「……!」
思わず目をギュッと閉じた時、手にズンと重い物を持たされていた。
「え?」
それは、カラオケのデンモクだった。
「せっかくカラオケ来たんだからさ、歌おうよ」
拍子抜けして馬鹿みたいに口を開けたままデンモクを眺めていたら、翔大は吹き出した。
「くくく……俺に食われるかと思ったって?」
屈託なく白い歯を見せて笑う。
「だ、だって……!」
翔大はまだ笑っている。
「そうだ……あれ、一緒に歌おうか」
彼は目尻の涙を拭い美名を見た。
美名は、何の曲なのかすぐに分かった。
デンモクを操作して送信するとピピッと音がしてすぐに演奏が始まった。
六年前、二人で良く聞いていた曲。
ライヴのリハでもこの曲をやったし、抱き合う時にもこの曲がかかっていた……
いつの間に、隣に翔大が立っていてビクリとする。
目を合わさずに美名は頷いた。
「俺と一緒だって言わなかったの?」
「……」
「そう……」
翔大は魅惑的に微笑むと手を伸ばしてきた。
「……!」
思わず目をギュッと閉じた時、手にズンと重い物を持たされていた。
「え?」
それは、カラオケのデンモクだった。
「せっかくカラオケ来たんだからさ、歌おうよ」
拍子抜けして馬鹿みたいに口を開けたままデンモクを眺めていたら、翔大は吹き出した。
「くくく……俺に食われるかと思ったって?」
屈託なく白い歯を見せて笑う。
「だ、だって……!」
翔大はまだ笑っている。
「そうだ……あれ、一緒に歌おうか」
彼は目尻の涙を拭い美名を見た。
美名は、何の曲なのかすぐに分かった。
デンモクを操作して送信するとピピッと音がしてすぐに演奏が始まった。
六年前、二人で良く聞いていた曲。
ライヴのリハでもこの曲をやったし、抱き合う時にもこの曲がかかっていた……