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eyes to me~ 私を見て
第18章 歌姫を愛でる獣、喘ぐ歌姫
「美名……美名っ」

 切ない熱い吐息が首筋にかかる。
 後ろから両の掌で乳房を掴まれ柔やわと揉まれ、獣は蕾を突き刺す動きを止めない。
 動かされる度に蜜は溢れ続けて太股とシーツを濡らす。
 肌のぶつかり合う音を聞いていると、気が遠くなりそうだ。

「あ、あ、あああっ」

 愛してるの、という言葉が喉まで出かかるが、綾波の目を見つめて言いたい……
 後ろから突かれ、快感に震える身体とは裏腹に、心はどんどん虚しく冷えていく。

「くっ……!いくっ」

 後ろで綾波が低く叫び、ズンと突き刺してきた途端に熱い精が放たれた。
 美名は、身体を震わせながら受け止めてシーツに顔を埋めた。

「はっ……はあっ……」

 綾波は息を乱しながら、俯く美名の腕を掴み上に向けさせる。
 彼女の頬に伝う涙を見て、ハッとしたように目を見開いた。
 綾波は、指で涙を掬い、優しくキスをする。
 美名は自分が泣いている事に初めて気が付いた。

「なんだ……ビックリした顔をして……自分が泣いてるのも分からんかったのかお前は」
「剛さん……私」

 嵐の様に荒れていた綾波はもう居なかった。

 ――さっきまであんなに激しく私を犯して、野獣みたいだったのに……


 今は、散らばった羽毛を優しく拾うような仕草で、乱れた美名の髪を鋤き、口づけている。

「すまん……大丈夫か」

 優しい声に、また涙腺が崩壊して涙が止めどなく溢れた。
 綾波の顔が苦しげに歪み、美名は強く抱き締められる。



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