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eyes to me~ 私を見て
第19章 桃子とふたりの王子
「ウワアア三広!大漁じゃないか!いや、大量だ――!」
「た、大変――!」
亮介と桃子は、鼻血を流し続ける三広を前に右往左往した。
その様子を、綾波は上から見て呆れていた。
「何をしてるんだ……あいつらは」
「え……?」
熱情のままに何度も求めあって、美名は身体中に残る気だるい余韻と疲労と、時に押し寄せる眠気と闘いながらベッドに横たわっていた。
裸のままでいる美名に、綾波はタオルケットをフンワリと掛けてやると優しい笑みを溢す。
美名も、嬉しそうに笑顔を返した。
「いや……お前の妹……石みたいに堅物かと思えば……なかなかだな。
流石、お前の妹だ。男を骨抜きにする魔性が潜んでる」
長い髪を綾波の指が弄ぶ。
美名は、夢見心地で愛しい男の指から産み出される心地良いこそばゆさに酔っていた。
「ふうん……?」
「まあ……これでまた俺の敵が減ったから、万々歳だな」
「……」
美名は、いつの間にか寝息を立てていた。
その穢れのない寝顔にいとおしさが溢れ、このまま閉じ込めて置きたくなってしまう。
「まあ……そういう訳には、いかんよな」
綾波は首を振り、天を仰ぐ。
志村から昨日連絡があったのだ。
――美名とjunkは、一ヶ月後に電撃的にデビューをさせる。
そして、美名と綾波の仲は決して世間に知られてはならない、と。
「た、大変――!」
亮介と桃子は、鼻血を流し続ける三広を前に右往左往した。
その様子を、綾波は上から見て呆れていた。
「何をしてるんだ……あいつらは」
「え……?」
熱情のままに何度も求めあって、美名は身体中に残る気だるい余韻と疲労と、時に押し寄せる眠気と闘いながらベッドに横たわっていた。
裸のままでいる美名に、綾波はタオルケットをフンワリと掛けてやると優しい笑みを溢す。
美名も、嬉しそうに笑顔を返した。
「いや……お前の妹……石みたいに堅物かと思えば……なかなかだな。
流石、お前の妹だ。男を骨抜きにする魔性が潜んでる」
長い髪を綾波の指が弄ぶ。
美名は、夢見心地で愛しい男の指から産み出される心地良いこそばゆさに酔っていた。
「ふうん……?」
「まあ……これでまた俺の敵が減ったから、万々歳だな」
「……」
美名は、いつの間にか寝息を立てていた。
その穢れのない寝顔にいとおしさが溢れ、このまま閉じ込めて置きたくなってしまう。
「まあ……そういう訳には、いかんよな」
綾波は首を振り、天を仰ぐ。
志村から昨日連絡があったのだ。
――美名とjunkは、一ヶ月後に電撃的にデビューをさせる。
そして、美名と綾波の仲は決して世間に知られてはならない、と。