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eyes to me~ 私を見て
第24章 それぞれの恋の焔
 美名と翔大が別荘に戻ったのは6時少し前。
 まだ皆は起きてきて居ない様だ。
 美名は何となくホッとしていた。
 翔大が彼女の髪にそっと触れ、満足そうに眺めている。

「綺麗だよ……美名」

 バスの窓に映る自分は、髪に黄色い可憐な花が飾られている。

「……あ、ありがとう」
「いや……一緒に来てくれて、俺こそありがとう」

 何とも言えない間が流れる。
 美名は、それを断ち切る様に背を向け別荘に向かって歩き出そうとした。
 不意に後ろから腕をグイと掴まれる。
 振り返ると、熱い瞳が美名を見つめてくる。

「……」
「……」

 二人は暫し、無言でお互いを見た。




「ぶあ――っ!よく寝た――!静かだから爆睡した――!
 あ――っ禁煙生活の成果か身体が軽いぜ!」

 別荘の一階の窓がガラリと開き、真理が大声で叫んだ。
 美名は慌てて翔大から離れる。
 真理が目を細めてこちらを睨む様に見た。
 一旦部屋の中へ引っ込むと、今度は眼鏡をしてひょっこり出てきた。




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