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eyes to me~ 私を見て
第25章 square&triangle
「――どうした」
綾波は、ベッドの上でまた唸りながら暴れ始めた三広を残し、寝室を出てリビングで話す。
「う……こ、今晩……は」
綾波は、遠慮がちな美名の声に思わず吹いてしまった。
「ふっ……今晩は……
どうした?俺とのセックスが恋しくなったのか」
「――っ」
軽口で言ったが、向こうで息を呑むのがわかると、綾波も身体が熱くなってくる。
美名は今、頬を美しく紅く染めて身体を震わせているのだろう。
今すぐに抱き締めたくなる。
「……帰ってきたら思いきり可愛がってやる……
楽しみにしとけ」
「も、もう!ばかっ」
「そっちはどうだ?順調か」
「う、うん……明日は肝だめしとキャンプファイヤーなの」
「何ぃ?」
「私……真理君と同じ係りでね……」
「ハハハ。あの態度の悪い奴か。苛められてるか?」
何秒か間が空いた。
綾波は、そこに何かを感じ取った。
「う、ううん、大丈夫」
「そうか。ビービー泣くんじゃないぞ」
「もうっ!そんなに泣いてないよ!」
「美名…………愛してる」
「……っ!う、うん……わ、わた、私も……っ……」
「…………」
「…………!じ、じゃあもう切るね!おやすみなさいっ」
美名は唐突に電話を切った。
綾波が、ふふ、と笑って窓の外を見ると、見事な満月だった。
今頃、美名もこの月を見ているのだろうか。
――愛してる。
電話越しに伝えて、より自分の気持ちがハッキリしたようだ。
(俺は、もう迷ったりしない――)
綾波は、ベッドの上でまた唸りながら暴れ始めた三広を残し、寝室を出てリビングで話す。
「う……こ、今晩……は」
綾波は、遠慮がちな美名の声に思わず吹いてしまった。
「ふっ……今晩は……
どうした?俺とのセックスが恋しくなったのか」
「――っ」
軽口で言ったが、向こうで息を呑むのがわかると、綾波も身体が熱くなってくる。
美名は今、頬を美しく紅く染めて身体を震わせているのだろう。
今すぐに抱き締めたくなる。
「……帰ってきたら思いきり可愛がってやる……
楽しみにしとけ」
「も、もう!ばかっ」
「そっちはどうだ?順調か」
「う、うん……明日は肝だめしとキャンプファイヤーなの」
「何ぃ?」
「私……真理君と同じ係りでね……」
「ハハハ。あの態度の悪い奴か。苛められてるか?」
何秒か間が空いた。
綾波は、そこに何かを感じ取った。
「う、ううん、大丈夫」
「そうか。ビービー泣くんじゃないぞ」
「もうっ!そんなに泣いてないよ!」
「美名…………愛してる」
「……っ!う、うん……わ、わた、私も……っ……」
「…………」
「…………!じ、じゃあもう切るね!おやすみなさいっ」
美名は唐突に電話を切った。
綾波が、ふふ、と笑って窓の外を見ると、見事な満月だった。
今頃、美名もこの月を見ているのだろうか。
――愛してる。
電話越しに伝えて、より自分の気持ちがハッキリしたようだ。
(俺は、もう迷ったりしない――)