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eyes to me~ 私を見て
第4章 恋に堕ちた歌姫
 ――私をスカウトした理由は分かったけれど、だからって何故、こんな強引な事をしたの?
 と訊ねたら、彼はキッパリとこう答えた。

『そりゃ、お前が俺の好みだからだ』

 唖然とする美名に、(何か問題でもあるのか)
 とでも言いたげなドヤ顔を綾波は向けている。

 思い出して笑いが溢れそうになるが、聞いてしまった綾波の呟きが心に引っ掛かっている。

 ――『ほなみ』って、誰……
 貴方の何なの……?

 何度も喉元まで出かかった言葉。
 怖くて言葉に出せなかった。

 スヤスヤ眠る綾波を見ていると、曲が浮かんできて美名は小さく唄った。
 その胸にそっと顔を埋めて……




『どうか まだ 目をさまさないで
  今日の奇跡が ただの 現実になってしまうから

 繰り返し 繰り返し
 飽きる位に 抱き締めて欲しいけれど

 私は 夢の中の 恋人でいたいの

 お願い まだ 眠っていて
 お願い 貴方を 見ていたいの
 それほどに 恋に 堕ちてしまったの……』

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