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eyes to me~ 私を見て
第28章 獣の求愛
 綾波も、三広の頭をかかえてバスに乗り込んだ。

"ほなみ"ーー
  その名前が頭の中をぐるぐる廻り、美名はその場に立ち尽くしていた。

「美名――!ボサッとすんな!早く来い!
 俺は腹の虫が限界なんだ――!」

 真理の声に我に返り、駆け足でバスに乗り込む。
 とたんに美名は綾波に手を引っ張られた。

「こっちに来い」

 綾波は強引に美名を一番後ろの座席まで連れていき、いきなり倒してキスした。

「ん……んん」

 有無を言わさない激しく咥内を浚う様なキスだった。
 髪と身体を激しく指で愛撫されながら瞼や耳、頬や唇にキスを何度もされる。

「あっ……剛さん……」
「美名……っ……ずっと触れたかった……」

 ここが皆も乗っている車中だと忘れそうになったが、
「はい!全員乗ったな――!倉田真理号、出発進行――」
 と、平坦な声が耳に入り、美名は我にかえった。
 バスが動き出し、ずり落ちそうになる美名を綾波がきつく抱き締しめる。

「も、もう……剛さんったら!」
「……今は、ここまでにしておいてやる」
「――!?」
「後で、クタクタになるまで抱かせろ」

 耳元で甘く囁かれて、それだけで気を失いそうになった。

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