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eyes to me~ 私を見て
第28章 獣の求愛
不意に、美名の口の中に甘いパイが突っ込まれた。
「ふぐっ」
桃子が目の前で美名を睨んでいる。
「ほら!噛む!」
「んむんむっ」
「美味しいでしょ?」
「ん……んまい!」
「ふふっ!当然!」
桃子はニッコリすると、美名の頭をポンポン叩いた。
「今は考えても仕方ないよ。それに、しょう君実力あるもん。這い上がって凄いミュージシャンになるに決まってる!ね?」
「う……うん」
「ほら!また泣かないの!皆が心配するよ?
さ、運ぼうか~!」
トレーを持って行こうとすると、厨房の入り口に真理がいて咳払いしていた。
「あれ?真理、居たの」
「居たわ!さっきから!
……運ぶの手伝いに来たんだよ」
「あら――真理のくせに気が利く――!
明日は雨だ!」
「失礼な奴だなお前は!」
ブツブツ言いながら真理がトレーを持っていってくれた。
桃子がその後ろ姿をマジマジ見てボソりと言う。
「ねえ、お姉ちゃん」
「ん?」
「真理にしたら?」
「――へ!?」
思わぬ言葉に美名はナイフを足元に落とし、青くなる。
「ふぐっ」
桃子が目の前で美名を睨んでいる。
「ほら!噛む!」
「んむんむっ」
「美味しいでしょ?」
「ん……んまい!」
「ふふっ!当然!」
桃子はニッコリすると、美名の頭をポンポン叩いた。
「今は考えても仕方ないよ。それに、しょう君実力あるもん。這い上がって凄いミュージシャンになるに決まってる!ね?」
「う……うん」
「ほら!また泣かないの!皆が心配するよ?
さ、運ぼうか~!」
トレーを持って行こうとすると、厨房の入り口に真理がいて咳払いしていた。
「あれ?真理、居たの」
「居たわ!さっきから!
……運ぶの手伝いに来たんだよ」
「あら――真理のくせに気が利く――!
明日は雨だ!」
「失礼な奴だなお前は!」
ブツブツ言いながら真理がトレーを持っていってくれた。
桃子がその後ろ姿をマジマジ見てボソりと言う。
「ねえ、お姉ちゃん」
「ん?」
「真理にしたら?」
「――へ!?」
思わぬ言葉に美名はナイフを足元に落とし、青くなる。