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eyes to me~ 私を見て
第31章 騎士の反撃
大室が怪我をしていない右手を差し出すと、翔大はがっちりと握手した。
「……貴方の企みに、かませていただきます……
ただし、俺は自分の音楽のためにやる。
貴方の私怨云々には興味はない」
大室は悪代官の如く高笑いした。
「ハハハハハ……構わないよ。
では、決まりだね……
素晴らしいステージを君に用意するよ。
君は存分に暴れてくれればいい」
「……」
「私の名刺だ。
明日にでもこの住所のオフィスを訪ねなさい。
私が話を通しておくから、細かい事務的な話はそこでしてきなさい……
私も退院したら本格的に動くよ。
それまではオフィスからの指示に従ってくれ」
「……了解しました。では大室さんもお大事に……俺はこれで」
翔大が部屋から立ち去り足音が遠くなった時、大室は静かに呟いた。
「さあ……ショーの始まりだ……志村、見てろよ……」