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eyes to me~ 私を見て
第32章 新しい恋と、忘れられない恋と
 そういう訳で、今夜、一緒に過ごす事になったのだが……
 真理は半端なく緊張している。
 深呼吸して落ち着こうとするが、部屋全体の女の子らしい色や雑貨や何とも言えない良い香りがソワソワさせる。
 不意に、今朝抱き合った時の美名の甘い声を思い出してしまい、身体がゾワリと熱くなる。

「ま、まずい……何かで気を逸らさないと……」

 真理はベッドの上にある沢山の編みぐるみに目を止めると手に取り眺めた。

「くま……うさぎ……犬……ねずみ……?……あとこれは何だよ……
 何だか未知の生物だな……」

 美名は、この人形達を胸に抱いて眠ったりするのだろうか。
 可愛いパジャマを着て長い髪と手足を無防備に放り出してその柔らかい胸に人形を優しく抱いて、
 "お・や・す・み"
 あの澄んだ綺麗な声で囁いて、桜色の唇で人形にチュッと……

「って……うわ――!エロい!なんかエロい!」

 真理は頭をぐじゃぐじゃにして叫びベッドに顔を埋めた。
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