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eyes to me~ 私を見て
第36章 silent wolfが牙を剥く

翔大はプイと冷たく顔を背けた。
「抜けたいなら……いいんだよ聖恵……
君の替わりならいくらでも居るんだ」
聖恵の瞳に涙が浮かぶ。
「……翔大さん……そんな事言わないで……っ……私は……貴方の役に立ちたくて……なのに」
「あ――ハイハイ!痴話喧嘩は他でやってくれよな――うっとおしい!」
庄森は長いドレッドヘアーを掻き上げてさも嫌そうに言った。
「聖恵……君には才能があるんだよ……それをちゃんと生かさなくちゃ……ね?」
「はい……はいっ」
聖恵はしゃくり上げながら頷く。
「良い子だね……今夜も俺の部屋に来るかい?」
甘い翔大の囁きに、聖恵は頬を染めて頷いた。
「けっ」
庄森は面白くなさそうに窓の外を見た。

