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eyes to me~ 私を見て
第37章 ミッション・イン・ポッシブル
美名は隣で再び深い寝息を立てていた。
綾波は声をひそめて話す。
「志村さん……お疲れ様です」
『綾波君?丁度今出来た所よ~!』
「……聞いて下さい。
そのスタジオは、盗聴されてる可能性があります」
『とっ……』
志村は小声になる。
『まああ……成る程ね……情報が漏れるってのは……誰か内通者が居るとか……そういう事よね』
「心当たりは?」
『沢山有りすぎて困っちゃうわ~ほほほ』
「そういった事に明るい人物に早急に対応を頼んでみます……
取り合えず、気付かないフリを」
『分かったわ……』
「今回の曲もまた盗まれる可能性がありますね」
『う――ん、どうかしらね?続けざまじゃ、いかにもだから今回は大丈夫じゃない?
アイツもその辺は計算してるわよ……』
「成る程」
『……予定外の事続きで手間取ってるけど、プリキーを売れっ子に、美名ちゃんを一世一代の歌姫にしてみせるからね!』
荒い鼻息が電話越しに聞こえる。