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eyes to me~ 私を見て
第37章 ミッション・イン・ポッシブル
「頼りにしてますよ……」
『任せなさい!プロデューサー生命を懸ける気持ちでやるからね!
……貴方は、とにかく美名ちゃんを泣かせない事!支えになってあげるのよ!分かったわねっ?』
「言われなくても了解してます」
苦笑して電話を切ると、再び車を走らせた。
(……そうだ。言われなくても分かっている。
今度こそ、美名を離したりしない。
誰にも触れさせない……)
不敵な笑みを浮かべてテレビに映る翔大の姿が頭を過ると、ハンドルを持つ指先に僅かに力が込められる。
あいつも……
どういうつもりなのかは分からないが、まだ美名を諦めて居ない筈だ。
美名もかつての恋人である翔大を撥ね付けられない処がある。
そこに奴はつけこんで来るのだ。
「渡さないぞ……お前にだけは……」
綾波は、眠る美名の細い手を握りしめた。