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eyes to me~ 私を見て
第37章 ミッション・イン・ポッシブル
マンションに到着しても美名は眠っていた。
シートベルトを外して頬に触れたが、人形を抱き締めたまま起きる様子はない。
「美名……部屋へ行くぞ」
「んん……」
「人形は車に置いてくか?」
「うう――んん」
まだ夢現(ゆめうつつ)なのだろう。問いに首を振りウサギをギュウッと胸に抱く。
膝の裏に腕を廻すと、甘える様に身体を預けてきた。
「よしよし……運んでやるからな」
「ふうん……ふふ……」
「何だよ……狸寝入りか?」
「寝てるもん……」
「ハハハ……随分とはっきりした寝言だな」