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eyes to me~ 私を見て
第38章 恋するcherry soda
「何です?」
「……さっきの写真、出来上がったらプレゼントします」
堺は楽しそうな笑みを浮かべると、頭を下げて出ていった。
真理と由清はまだ雑誌を夢中になって見てはあれやこれや言い合っている。
志村の作業は多分今日中に終わる。
もうすぐデビュー曲がCDという形で世の中に出回る。
ポキノンが全国の本屋に並ぶのは明後日。
テレビやラジオの収録は明日から毎日の様に続く。
綾波はクレッシェンドのデビューの頃を思い出していた。
あの時も目まぐるしかったが、プリキーはそれ以上に無茶なスケジュールなのだ。
けれどやるしかない。
「いよいよだ……美名」
ソファの上で眠っている美名の髪を撫でて、綾波は呟いた。