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第39章 騎士の仕掛けた罠

　黙ってしまった翔大を気遣う様に聖恵は珈琲を淹れて持ってきた。

｢休憩しましょうか｣

　翔大は微かに笑ってカップを受け取った。

｢あ！そういえば、ポキノンから送られて来ましたよ｣

　紙袋から明後日発売のポキノンを出して広げてみる。
　新人特集号になっていて、一つのバンドには二頁から四頁ずつ取り上げられていた。
　silent wolfは特集の最後に載っている。
　聖恵は翔大のソロショットを見て頬を赤らめた。

｢凄く……素敵です｣
｢ありがとう……聖恵も可愛らしく撮れてるよ｣
｢えへへ｣

　はにかんで笑う聖恵に、美名がふと重なり、翔大は抱き寄せてキスをした。
　聖恵の小さな手が翔大の腕をギュッと握る。