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第40章 桃子、舞踏会へ

　桃子は専門学校の帰り道、マイカと好きな乙女ゲーの攻略方法について激論を取り交わしていた。マイカは、ふとショーウインドウのパフェを見て立ち止まった。

「ねえ、ムーンバックスでお茶していこうよ」
｢ん――？ああ、いいね！私も何か甘いもの飲みたいな～！｣
　｢決まり決まり～！｣

　桃子は向かいの"紀ノ川屋書店"に気付いて声を上げる。

｢ゴメン……その前に本屋さん！｣
｢あ――、そういえば今日だっけ？お姉さんが載るポキノンの発売日｣
｢そうなの――！マイカちゃんも一緒に見よ――！｣
｢うん！見たい――｣

　二人はキャッキャとはしゃぎながら横断歩道を小走りに渡り本屋へ駆け込んだ。