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eyes to me~ 私を見て
第40章 桃子、舞踏会へ
「真理?そろそろ出発しないと……」
由清は悶絶する真理を揺さぶる。
いつの間にかキャラメイトの前は、リムジンに乗る王子目当ての見物人達で溢れ返っている。
「そーよそーよ!早く車を退かさないと社会の迷惑よ真理っ」
「もっ……桃子っ!お前のせいだろ――が!」
「わあ……みんなメッチャ見てるよ?
写真撮ってる子もいるけどいいの?
肖像権とかあるでしょ?」
マイカが眉をひそめると、由清は首を振った。
「皆、俺達が誰か知らずに見てるから……
せっかくだし、宣伝していこうか」
由清は助手席の窓を開けると、集まっている女の子達にペコリと頭を下げた。
皆がどよめく。
「きゃ――!」
「カッコいい――!」