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eyes to me~ 私を見て
第40章 桃子、舞踏会へ



 美名は唇を尖らせて綾波を見上げた。

「それに、今日って他にも業界の人達が来るんでしょう?
 ……知ってる人が一人でも多く一緒に来てくれた方が、心強い気がするし……」
「……」
「ね?お願い、剛さん」

 首を傾げて甘い声で言われると、それ以上反対する事が出来ずに溜め息を付いた。

「……だそうだ。チンンパンジー、一緒に来て欲しいんだとさ」
「ライオン丸っす!」
「ライオンでもピューマでもどうでもいいさ。
 ……くれぐれも騒ぎを起こさずに!大人しくしてろよ?」
「何だかわかんないっすけど、了解しました!」

 健人は胸を張り敬礼した。

「ライオンさん、よろしくね――!」
「お姫様――!こちらこそよろしくっす!」

 頭を抱える綾波の横で二人は手を握りあって跳び跳ねていた。

(全く……美名の警戒心の無さは困り物だな。
 だから今まで色んな奴に騙されて来たのか……?
 ポキノンのパーティには翔大も来る筈だ。
 油断してはならない……)

 綾波は、ベッドに並べられた編みぐるみを手に遊び始めた二人を苦笑いして見ていた。




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