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eyes to me~ 私を見て
第41章 歌姫、舞踏会で歌う

細く白い首筋を、指でつつ、となぞると恐怖とも艶声ともつかぬ叫びが漏れる。
「ふん……お前みたいな女は正直好みだが……
俺は……美名しか要らないんだよ」
「……っ」
涙を今にも溢しそうに顔を歪める聖恵の首に手をかけて、しめるフリをして凄む。
「美名や俺に近づいて……何をする気だ」
頭を左右に振る聖恵の首に、じわじわと力を込めていく。
「俺を誘惑する目的は……何だ?……翔大に頼まれたか」
聖恵の瞳が大きく揺れるのを見て、綾波はふん、と鼻を鳴らし首から手を離し、ソファから立ち上がる。
ステージから美名の歌声が聴こえて来て、綾波は目を細めたが、翔大の声も重なると顔色を変えた。

