この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
eyes to me~ 私を見て
第42章 愛欲の塔で
美名は抱きしめられながら、綾波と見つめあっていた。
「つ……剛さん、私」
「何も……言うな」
「……っ」
「何処に行こうと……居ようと……捕まえる……そう言ったはず……だ」
優しく微笑んで呟く。
美名が笑いかえそうとした時、突然彼の腕の力が抜けた。
「――剛さん?」
綾波は動かない。
美名は、身体を起こして自分の掌と白のネグリジェが赤く染まって居るのにようやく気がつき、悲鳴を上げた。
綾波の顔色はみるみるうちに土気色になっていく。
「――救急車を!」
堺が声色を変えて呟く。
美名は綾波の身体を揺すった。
「剛さん……剛さん!やだ……こんなの……いやあ――!」
「つ……剛さん、私」
「何も……言うな」
「……っ」
「何処に行こうと……居ようと……捕まえる……そう言ったはず……だ」
優しく微笑んで呟く。
美名が笑いかえそうとした時、突然彼の腕の力が抜けた。
「――剛さん?」
綾波は動かない。
美名は、身体を起こして自分の掌と白のネグリジェが赤く染まって居るのにようやく気がつき、悲鳴を上げた。
綾波の顔色はみるみるうちに土気色になっていく。
「――救急車を!」
堺が声色を変えて呟く。
美名は綾波の身体を揺すった。
「剛さん……剛さん!やだ……こんなの……いやあ――!」