この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
eyes to me~ 私を見て
第42章 愛欲の塔で
二人が出ていった扉を見つめ、志村は深い溜め息を付いた。
大室が窓の外を見て、遠い目をしている。
志村は隣に行き静かに訊ねた。
「ねえ……あんた、一体何をしたいのよ……盗聴とか盗作とか……一万歩譲って出来心からきた過ちとしてもさ、翔大君にそんな事をさせるなんて、人としてどうなのよっ!
少なくとも昔のあんたは、そんな奴じゃ無かったでしょう?
……そんなに私が憎いの?何の関係もないあの子達を巻き込む位に?」
落ち着いて話そうとつとめるが、次第に声が高くなる。
大室は振り返り、静かに首を振った。
「……盗聴と盗作は確かにやった……
だが、今回の事は俺は指示したわけじゃない」