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eyes to me~ 私を見て
第43章 罪×罰
美名が落下したベランダの窓を開け放したまま、風に靡く白いカーテンをぼんやり眺め、翔大はギターの弦をとりとめなく鳴らす。
ベランダに出て、美名は鋭い声で『来ないで!』と言った……
翔大の総てを拒絶する眼差しと、手すりを掴む指が震えていた光景が頭に過ると、胸が切り裂かれる様な痛みを感じる。
『しょう君の物になるから……』
「あの言葉は……俺から逃げる為の嘘だったのか……」
翔大は乾いた声で呟いた。
美名は、飛び降りるつもりだったのだろうか?こんな高さから……
……死ぬかもしれないのに?
手を止め、衝動的にギターを床に叩きつけると、不安を感じる様な和音が部屋に響く。