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eyes to me~ 私を見て
第43章 罪×罰
「もう……何もかもどうでもいいんだ……やるなら……早くやれ」
「……っ」
うすら笑いを浮かべる翔大の目には冷たい光が宿っている。
二人が戸惑っていたその時、高い叫びがリビングの入り口から聞こえた。
いつの間にか聖恵が、口を手で覆って立ち竦んでいる。
「き……聖恵……何しに来た……」
翔大は帽子の男に馬乗りにされながら呟く。
聖恵は首を振った。
「ど……どうしても翔大さんが気になって……っ」
「ねーちゃん、怪我するぜ?とっとと帰んな!」
健人が怒鳴るが、聖恵も負けずに返す。
「あなた達こそ!翔大さんを離して!」
「なっ……」
聖恵の剣幕に健人達はたじろぐ。
「聖恵っ……危ない……俺は放っておけ……」
翔大が顔を歪めて訴える。
「嫌です!そんなの!」
聖恵は、帽子の男に駆け寄り拳で殴り始めた。
「離して!……翔大さんを離して――!」