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eyes to me~ 私を見て
第43章 罪×罰
二人のチンピラは悲鳴を上げて部屋から出ていく。
が、数秒後、健人がひょっこり顔を出し、ポケットから封筒を取り出してテーブルに置いた。
「……兄ちゃんに貰ってた盗聴器の取り付けの報酬、受け取れないんで返しとくからな!
じゃあ、もう綾波の兄貴と姫様にちょっかいかけんなよ?さらば!」
凄まじい早口で叫ぶと、大きな足音を立てて出ていった。
翔大は聖恵を抱き締めながら呆気に取られて二人が出ていったドアを見つめていたが、震える彼女の髪をそっと撫でて言う。
「危ない事をして……ダメじゃないか……」
「翔大さんこそ……死んでもいいなんて、ダメです!」
聖恵は涙目で翔大を見上げた。