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eyes to me~ 私を見て
第43章 罪×罰
「翔大は……大丈夫なのかな」
美名の後ろ姿を見つめていた真理が、由清の呟きに目を剥いた。
「あんな奴の心配なんかしなくていいだろっ」
「……確かに……した事は最低だけど……」
「最低も最低の極みだろうがよ!美名がどんなに怖い思いをしたか……っ」
泣いていたその表情を思い出すと、更に怒りが込み上げて来て、床をキックする。
「元々翔大は優しい奴なんだ……
こんな事になるなんて、魔が差したとしか思えない……」
由清の言葉に、真理はプリキーを結成する前の翔大の振る舞いを思い出し、遠い目をした。
「まあ……別人みたいだよな……それだけ、美名に惚れてたのか……
或いは芸能界で自分を見失ったのか……て、俺らもあいつらもデビュー前なのにな」
「来週だね、デビュー」
「てか……俺ら、こんなんで大丈夫なんかな」
二人は不安げな表情で顔を見合わせた。