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第43章 罪×罰

　授乳室の灯りを付けて、美名たち三人は中へ入った。
　桃子はガサゴソと紙袋から服を引っ張り出してソファに広げる。

｢適当に持ってきたけど……楽そうなフレアースカートに、シャツに……あと下着もね｣
｢桃子……ありがと……ごめんね？……マイカちゃんも……
　せっかく静岡から来たのに、今日はこんな事になって……｣

　美名は、幾分か落ち着きを取り戻したが赤い目をしている。

｢い、いえっ！私の事は気にしないで下さい！｣
｢そんな事ないよ！｣

　二人は同時に言った。
　美名は微かに笑う。

｢ありがとうね……本当に｣

　ボタンを外そうとするが、手を止めると、静かに言った。

｢ごめんね……一人でゆっくり着替えるから……外で待ってて？｣
｢あ、うん！そうだよね、じゃあ、うちら廊下で待ってるから｣

　桃子達が出ていくと、美名は溜め息をついてボタンを外し始めた。
　胸元や首筋、至る処に翔大に付けられた痕がある。
　誰にも見られたくない。