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eyes to me~ 私を見て
第43章 罪×罰
「桃子、喉渇かない?」
美名を廊下で待ちながら、マイカが思い出したように言った。
「あ……そういえば渇いたかも」
「ちょっと歩いた所に自販機あったよね!皆の分も何か適当に買ってくるよ」
「うん、ありがと~」
マイカが自販機コーナーに辿り着き、何を買おうか思案していたら、救急入り口から話し声と足音がする。
堺と三広の姿が見えて、声をかけようとするが、もう一人別の人物が目に入るとマイカはビクリとした。
思わずカップのジュースの自販機の陰に隠れる。
人気の無い夜中の病院のロビーに三人の声が異様に響いていた。
「綾波の兄貴はどんな感じっすか?」
金髪のモヒカン頭を見てマイカは顔をしかめる。
(……何よあのへんちくりんなスタイルは。似合わないし……)