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eyes to me~ 私を見て
第44章 デビュー前夜
「んん――なあにかなあ――ちびっ子――!
お兄さんが面白いか――!?」
ベロベロバーのポーズをして子供達の前に立ちはだかると、子供達が一斉に泣き出してしまった。
「ありっ?……おいおい君達!何故泣くんだい?怖くないよ――!
お兄さんは優しいお兄さんだ――よ――」
「ギャアアアアア――こわい――ママ――!」
真理のマジ顔に本気で恐怖した子供達が泣き出し、辺りは異様な雰囲気になってしまった。
あやす母親達に咎める様な目で見られ、真理は小さくなってしまった。
「どうしたの?僕?なんてお名前?」
美名がしゃがんで三歳位の男の子と同じ目線になり優しく語りかけると、男の子はしゃくり上げながら
「たいち……」
と答えた。
美名はニッコリ笑う。
「たいち君ね?たいち君は、好きなお歌ある?」