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フルカラーの愛で縛って
第6章 命
「んっ…」
圧迫と痛みを快感に変えながら、詩織が切なげに庵原の顔を見つめる。
その目に薄っすらと涙が溜まり、何か言いたげに唇が震えていた。
「なに?」
口から出た己の言葉の、余りの冷たさに、庵原自身が驚き瞳を瞬かせた。
はっとして動きを止めた庵原の顔を両手で包み、詩織が泣きそうな顔で微笑む。
男の問いに小さく首を振ると、詩織は自分から庵原の唇を塞いだ。
「……は」
(詩織…)
吐息が触れる距離で、一度酸素を求めるようにおずおずと離された彼女の唇を、追いかけ、貪るように口付け直す。
そのまま腰を下から突き上げた。外れそうな結合を無視して、何度も奥を求めはじめる。
脳裏に浮かんだ余計な感情を、端から熱で埋めていくように。
彼女の身体だけを記憶に刻むように。
「ぁあっ…、んっ…・・ふ、っ」
気付けば細い腕が肩に回されていた。
詩織の腰も、庵原の動きに合わせて回すように揺れている。
ぎしぎしと耳をつくベッドの音に、詩織の熱を帯びた呼吸が絡み、庵原の腰がぐっと重い熱に火照った。
誤魔化しながら押し込めてきた快感の火種が、一気に燃え上がり、その熱気を振り払おうとして、更に腰に力が篭もる。
「んぁあっ、……あっ、ん、ふっ…!」
熟れた粘膜をめくり、擦り上げながら、奥を先端で叩くように腰をぶつけた。
詩織の口から、呼吸に合わせて甘い声が漏れだし、ひっきりなしにこぼれる。
背中を支える手はそのままに、右手だけ揺れる胸元に這わせると、先端をつまむ度に蜜襞がキュッと庵原自身を締め付けた。