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深海のパンツァー
第14章 12-レオンハルトの決断
「恐らく、対陸用のミサイル兵器……そう思います。バンダースナッチで敵艦底部から破壊し、沈没後に離れてから浮上することも可能です。敵には飛べるモンスターが豊富でガーゴイル系(鴉天狗、八咫烏)もいます。バンダースナッチ戦を展開するなら万が一に備え甲板にて銃撃戦の用意もしたほうがいいかもしれません」

「なるほど……」

レオンハルトは悩んだ。
もともとは撃沈を狙ったが―-




「艦長!」

クルーに呼ばれるレオンハルト。

「どうした?」

「ゲイツ少佐の容態が!」





足を失ったゲイツに巻かれた包帯からは止血できずに床に滴るまでになった。
一刻も早く、オアシスに帰艦せねば彼は死んでしまう。

10日……1日も耐えられるかという状況であった。

「腐って艦内に伝染病が蔓延するかも知れません……」

クルーの言葉にレオンハルトは頷いて、ゲイツのもとに向かった。

そこには目で「殺せ」と訴えるゲイツの姿がある。
口の端からも血が滲む。口に詰めたタオルを強く噛みしめているせいだ。

リヴァイアサンは最前戦を想定しているため、治療という概念はない。
最前戦では、簡易な手当てで回復を見込めない者は破棄される。

彼をトライデント発射管から排出する。

レオンハルトはゲイツのもとに向かう前に念を押して航海長や乗員から囁かれた。


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