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若頭…少女に恋をする。
第14章 崩れ落ちる心和の心。
「目にゴミが入っただけ…。」


涙を拭ったその顔は何かに怯えた目だった。


俺と離れて居るほんの数分の間に何があったんだろうか…。


ギュッと俺のジャケットの裾を掴む。


さっきから、心和は一点の場所を見つめていた。


俺もその方向へ顔をやると…見覚えある顔の男が腹ボテの女と歩いていた。



どことなく…目元が心和に似てる。

そう思った瞬間、男を誰かを思い出した。


少しずつ俺らの方へ近づいてきて心和と俺の横を通り過ぎてゆく。



すれ違った際、腹ボテの女が男に


「お知り合いだったなら声をかければ良かったのに。ずっとアナタを見ていたわ」


「嫌全く見知らぬ人達だ…。誰かと勘違いして見ていたんだろ。」


「そうなの、あっ…卵が安いわ!!」


「余り、大声あげたりするんじゃない…お腹の子に響くだろう(笑)」


「ごめんなさい…アナタ(笑)」


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