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Dolls…
第6章 甘い嫉妬


すると━━━━━


「誰かぁ…っ」

長い廊下を走りやっと見つけた玄関ホール。

先程、盗み聞きしてしまったあの踊り場まで何とか辿り着けたのだ。


外へと続く扉を見つけた瞬間、心の底から安堵した。


外へと続く扉だ…っ!

私は助かるっ!

あの扉を出れば…っ!


その扉へと走ろうとすると、その玄関ホールに人影が見えた。


誰かいる…?


それは、玄関ホールの真ん中に佇む帽子を被った1人の中年男性。

踊り場に佇む私を見上げるようにして、その男性と目が合ってしまった、が

「あ、あの…、勝手にすみません!椎葉先生は?」

私の姿を見た瞬間、帽子を取り私に挨拶をしてきたこの人。


この人は、誰?

椎葉先生とか言ってるけど…。

でも、誰でもいいっ!助けてっ!

階段を駆け下りその男性の元へと急いだ。


「助けて…、助けて下さいっ!!」

「は?え?」

駆け下りて来る私の姿を見て男性はぽかんとした顔をしている。

訳がわからないという顔をしてるけど、今はそれどころじゃない。

男性にすがり付くように必死に助けを求めた。

「訳は後で話しますっ!とにかく、助けて…っ」

「お、落ち着いて下さいっ!何があったんですか?」

「お願…、助けてっ!」

壊れた人形のように目の前の男性に助けを求めた。


今、椎葉さんに見つかったら連れ戻されてしまう。

早くこの人に連れ出して貰わないと…。

私を落ち着かせるように、男性は私の肩を掴み落ち着かせようとしてるが

「早く…、早くここから…っ」

椎葉先生と言ってたこの人は椎葉さんの弟子か何かかな?

でも、いくら弟子でも女性が監禁されてるとなると…。















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