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Dolls…
第16章 誘惑の果て

「そんな悲しい顔をするな」
椎葉さんが私の内太股を掴むようにして軽く爪を立てた。
「痛…っ」
「まだまだ時間はたっぷりある。心配しなくてもちゃんとトドメは刺してやるよ…」
私の体の声。
"もっとちゃんと触れて…"
"もっとちゃんと壊して…"
私が口を開く前に椎葉さんは全てを読み取っている。
そして、椎葉さんが言った"トドメを刺す"という言葉に、私の心はうち震えた。
嬉しさと安堵でホッとしてしまった。
もどかしくて、イクにイケない緩やかな快楽。
痛いことや苦しいことをされた訳でもないのに、拷問を受けてるような気分だった。
沸々と沸騰してる欲望が爆発も出来ず、行き場がないままに体の中で溜まる一方で苦しくて苦しくて仕方なかった。
早くトドメを刺して欲しい。
早く、早く楽になりたい…。
私の知らぬ間に私の体は変化して行く。
「さて、どうしてやろうか?」
「ぇ…?」
「どうして欲しい…?」
私の下半身から離れた椎葉さんは、新しい玩具を手に入れた子供のようだった。
目を輝かせている、というより
何か悪戯を企んでいるような目。
"どうして欲しい?"なんて聞かないで…。
そんな事聞かなくても、椎葉さんならわかってるはずだ。
自分じゃどうしようもない、体の中に溜まった衝動をどうにかして欲しい。
早くトドメを刺して楽にならせて欲しい。
「椎葉さんの…、好きに…」
恥ずかしさなんてとうに感じなくなってた。
椎葉さんの好きなように、思うようにしてくれればいい。
これ以上、この拷問に耐えられそうにない。

