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第19章 泣きながら、あなたを…

「泣いていいよ。何も考えずに、思い出さずに…、頭に蓋をして忘れればいいよ」

安藤さんの胸は逞しくて、私の悲しみを全て受け止めてくれてるみたいだった。

椎葉さんと同じくらい厚い胸板は少しの事じゃビクともしないだろう。


「ふっ、ひっく、ひっ…」






なのに、やっぱり私は大バカだ。





こんな事になっても、私の頭の中には




まだ椎葉さんの顔がちらついていた。