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Dolls…
第26章 Dolls…
「親父の後を継がずにフランス人形を作るようになったのも、親父への反発精神からだ。

気付けば物言わぬ人形にしか興味がなくなってた。

それに、いくら反発しても俺の体や腕には人形作りの技術が染み付いてたし…、俺にはこれしか残されてなかったんだ…。

馬鹿だよな、こんな洋館を買って人の目から逃げて…

愛だの恋だのから逃げて、意思を持たない人形とずっと暮らしてるんだ…」





椎葉さんが奈々さんを振ったのも、私の事を振ったのもそれが理由だったんだ。

そんな…、悲しい理由でずっと1人で…。





「俺を愛しても、俺は何もしてやれない。

愛に浮かれて幸せを感じてても、ある日それがいきなり無くなる。

そうやって最初から何もかもを諦めてる俺に何が出来る…?」




お母さんの時と同じように、幸せの絶頂からいきなり地獄に叩き落とされるかのような恐怖。

それは椎葉さんの心に、深く、トラウマのように突き刺さった。

愛してくれてたはずの相手から拒絶されるぐらいなら、最初から幸せを感じない相手を…

自分の事を愛してない、寧ろ真逆の憎んでる女性。

最初から手に入ることのない女性。

手に入らなければ、失うこともないのだから。




そして、私は気になる質問を椎葉さんにぶつけた。




「……前の旦那さんとのお子さんは…、今は?」

椎葉さんにしてみれば兄、もしくは姉がいるんだ。

椎葉さんはあまり関わりたくないのかも知れないけど…。


すると、椎葉さんは…

「1度会いに行ったことはある。有りとあらゆる手段を使って居場所を突き止めたから…、母親の墓に手を合わせて欲しいって」




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