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曖昧☆Bboys
第12章 揺れる恋心
小さな貸しスタジオは部屋は狭かったが設備は整っている。


私を小さな丸椅子に座らせ、彰吾はなれた手付きで演奏の準備をしている。


こんな時は真剣な顔つきでダメダメな彰吾とはまるで別人だ。


「今夜は美咲ちゃんだけのライブだよ」


ニコッと笑ってピックを握った。


彰吾のギターは軽く音を立ててた。


大きな深呼吸を一つすると、繊細で力強く音を奏でた。


指先は魔法のように動き、不思議な音を発している。


何故だろう、サビの部分はとても懐かしく感じ、胸に熱いものが込み上げる。


ギターを見つめる真剣な横顔が相変わらず高く真っ直ぐな鼻筋で美しいラインを見せていた。


彰吾の作る音は彰吾の中に秘めている感情のようだ。


ラストは彰吾が叫ぶかのように高く鳴り響いた。




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