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曖昧☆Bboys
第56章 母になる強さ
サンダルを履いて、階段へ向かうと紅林さんは丁度最後の段を折り切ったところだった。


「紅林さん!」


思わず上から呼び止めた。


「美咲さん...」


「あの...あの...ありがとうございました!立派な赤ちゃん産みます!」


私は封筒を胸に握り締め深々と頭を下げた。


「こちらこそ、ありがとう。君の幸せを願っている」




紅林さんは静かに去っていった。


街頭の薄明かりでぼんやり見えた紅林さんの顔はやっぱり端正で優しく落ち着いた微笑みだった。

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